えじゃないか、えじゃないか。

主に映画と競馬についての内容を。 競馬については、大穴狙いの重賞、狙いレース配信。 映画については、外れの映画をうまく引き当てれるような 見方について書いていきます。

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ある飲み屋の、ある女将。

水曜日の深夜の3時。珍しい人からの着信で、少し嫌な汗が出た。フロム東京トウ大阪。
声の主は、取引先の偉いさんで、電話越しにもへべれけ感が伝わってくる。何でも今週大阪に出張に来ていて、
ミナミの飲み屋で、一悶着あったらしい。
「大阪にとんでもなく苛つかせられた飲み屋の女将がいる」開口一番の言葉で、30分の電話の内容はすべては凝縮できるものだった。自分と相手の温度差を感じながらも、話しの内容に大いに興味を持った。

自分は過去に5回ほど、所謂クラブというところに連れて行ってもらったことがある。
その際感じたことは、”プロフェッショナル”の一言に尽きる。
話しの内容、聞き方、ボキャブラリー、相手を観察する眼。
OLがランチに何を食べる、スタバやオシャレなカフェがどうこう、と言っている
ような華やかな世界ではなく、ある意味で殺伐としたものを感じたことを記憶している。
仕事に打ち込む姿勢には、一種の感動すら覚えたものだ。
性格的に身の回りのことは、親しい友人にも親にも話しにくい。これと言った理由はないが、単に恥ずかしいのだ。そんな時、飲食店や飲み屋という”金銭”というフィルターを通した存在は、非常に有難い。
俯瞰でみて、自分の話し何となく聞いてくれるので、精神的に厳しい時は近所の飲食店で話し込むことにしてい。閑話休題・・・

兎にも角にも、クラブで、しかもママが”顧客”を苛つかせるということが想像がつかない。
よっしゃ、行ってみようか、ミナミ。安い挑発に敢えてのってみよう。

大阪はミナミ。格別好きというわけではないが、気がつけば味園ビルや、なんば裏などでよく飲んでいる。
どうも遺伝子レベルで、ミナミのお雰囲気が好きなんだと、思い込むことにしている。今回の聞いた店の名前は伏せたい。仮で”みずき”と以下で呼ぶことにする。

実際、行くにあたって問題となるのは2点。
純粋な金銭面と、自分のような若造が1人で飲んでてもほぼ100%ママは横についてくれない、という
過去の経験で何となくわかった夜のルール。
お金を払う、という行為は、その金額に対して自分が満足した対価として支払うもの。
その計算で換算すると、1件で5万近い金額に対して自分が満足するとは考えにくい。
解決策として、知り合いの飲み好きの社長に連絡をとってみた。悪ノリが好きで、好奇心旺盛。
2つ返事で、店に向かうことになり、第一段階はクリア。

金曜日の21:00頃。社長と合流し、ミナミへ。正直、今回はスポンサーがいるので、金銭的な心配はない。
だが、ゲストとして社長の動向を気にしながら、ママの人間性に迫らないといけない。
考えただけで、面倒くさくなってきた。そんなこんなで、”みずき”に到着。

お店に入ると、ママのお出迎え。正直驚いた。ルックスが天海祐希似の美人。凛としているが、
尖っているという印象はない。社長はいきなりの上機嫌。とりあえずの一安心。

ウィスキーを水割りで飲んでいると、15分ほどしてヨコに女の子がついた。
どうも話していると、韓国から来た大学生のようだ。普段年下の女性と話すことに慣れていない自分は、
緊張して、あることないことを話したて、ピエロ状態に。悪いクセが出て、恥ずかしさを紛らわすため、
ピッチは急上昇。それにしても、こんな下らない話しを聞いてくれるとは何ていい子なんだ。
自分の人間の小ささを感じながらも「来年からスペインに住む予定なんです。うえい、うえい!!」などと
身辺の話しも漏らしまくりで、かなりご機嫌になってきた。

2時間をすぎる頃、お客さんはひき、店内には自分達だけとなった。満を辞して、ママ登場。
30分くらい経過したところだろうか、「このババアに引導を渡してあげるのが自分の仕事だ」
と訳の分からない思想が頭を過り始めた。

このママ、すべての物事を決めつけにかかるのだ。つまり”感応力”が欠落している。
先日胸を打たれた出来事があった。ある新聞社の役員の方と呑む機会を設けてもらった。
その際に、レイチェル・カーソンの話しを引き合いに出し、”感応力”自分で考えて、行動することの大切さを説かれた。実際に事件や、取材対象を見る時に大切なもので、これは生まれつきの要素と、鍛えられば
あるレベルまでは持ってこれるという話しだった。

それ以降、沢木耕太郎は「一瞬の夏」でなぜカシアス内藤を描きたかったのか、佐野眞一が東電OL殺人事件に
執着したのは何故か、森達也はオウムでなければいけなかったのか、源泉について考察するようになった。
強く意識することで、日常にも、人に対しての意識が少し変わった気がした。
堕落した生活の中でも、珍しくハリのある精神状態を保っていた。保つことができていた。

以下にママの話しを紹介したい。
「女は、いろいろと厳しい経験をしたほうが良い女になるのよ!!奥菜恵を見てみなさい、夏目未久を見なさい、
。ちなみに私も一回離婚してるのよ。」

「1流のものをつけていると、1流の思考になるのよ。(チラッと、フランク・ミュラーの時計をアピール」

「タバコを吸う男はダメ、安い酒ばっかり呑む男はダメ!!」

「男のフリーター何て論外。税金をまともに払ってから、1人前にモノを言いなさい」

稚拙な文章力のせいで伝わりにくいが、実際はこれに輪をかけて酷いものだった。
ここから先は、ほとんど覚えていない。社長も切れていたらしいが、自分は切れてママに絡みまくっていたらしい。絡み酒など生まれて始めてだ。覚えておきたかった。テープレコーダーに撮っておきたかった。

特に、論点はズレるが、夏目未久は芸能界の最後の大物だ!!fフライデー事件の後の、あの達観具合を見ろ!勿論俺には手は届かないがな。
タバコくらい好きに吸わせろ!!安い酒を飲んで何が悪いんだ、安くても旨い酒を見つけるのが楽しいんだろ!!
と、後から聞けば自殺モノのカッコ悪いことを大声で話していたらしい。

店を出る時、ヨコに着いてくれていた韓国人の女の子の目線が痛々しかった。
”みずき”の会計は、15万円を超えていた。時計の針は、3時を周っている。なるほど、こういう心境で電話をかけてきたのか、とすべてを理解した。

収まり切らない自分は、広報をさせてもらっている店に行き、朝の7時まで店長に絡みまくっていたらしい。
店長から、次の日に来た「昨日はお疲れ様でした」というメールはまだ返せていない。

今回学んだことは、年齢も年齢なので自分の行動と発言には責任を持たないとすべて返ってくるということ。
前日まで、「理論と感情のバランスは、8:2がベストで、川上未映子とか上手いよねー、そのバランスが」
などと、あたかも自分が達観しているような口調で嘯いていたことを思い出し、大赤面。
今日からは、水割りの割り方を、水多めと釘を指してから注文しようと思う。
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  1. 2013/03/02(土) 21:01:36|
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